アスカガ感謝祭

かがりinくるーぜ隊 03 $ディアッカ$

 

【かがりinくるーぜ隊 03 $$】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お前………』

あんかけのからまった豚肉にフォークを刺しながら、金髪の男が話し掛けてくる。

『………なんだ?』

『食いっぷりがいいな………』

『そうか?お腹減ったんだ』

浅黒い肌の色に似合う口調。

酢豚は私の好きな食べ物でもあるし……戦艦でこんなおいしいものが出てくるとは思わなかった……と言うのも本音。

『ふぅん……俺のおかずも食べるか?お前』

彼は、炒飯にスプーンを差し込み、口に運ぶ。

口調はさることながら……食べ方は意外にも上品で………育ちはいいんだろうなぁ……と感じた。

『お前、お前言うなよ……着艦したときに名前言っただろ?』

『……そうだったな、

『お前、名前なんて言うんだ?』

着艦の報告と名前を述べただけで終わった先程の挨拶では、誰の名前も知らなかった………

 

 

………ひとり以外は………

 

 

.

 

 

 

『ディアッカ…ディアッカ・エルスマンだ』

『ディアッカ……って呼んでいいか?』

『どうぞ………』

彼は名乗ると直ぐに視線を外して、自分の食器皿を覗き込む。

『ディアッカ……お前、嫌いな野菜ばかりよこしてないか?』

『俺、グラッセ嫌いなんだもん』

私の食器皿に、にんじんの山ができる。

『だからって私によこすな!!!』

『それ食べれば、もう少し女っぽくなるって!!!』

 

『!!!』
思わず立ち上がる。

 

『あ”………失敬』

即座にディアッカは謝る。

 

『制服……ズボンだったから、男かと思ったんだよ』

言い訳がましく言葉を並べるディアッカを、睨む。

『………』

『名前も……聞く前だからさ……』

『………』

『男でも……キレイな奴いるじゃん………アイツみたいにさ……』

『……アイツ?』

 

ディアッカの視線の先には……挨拶した時に吹き出した藍色の髪の少年がいた。

 

 

.

 

 

 

アッシュグリーンの髪の色のコと食事をしている。

そのコはさっき、藍色の髪の少年を……………と、呼んでいた………

『アスラン・ザラ………軍指令部のパトリック・ザラの息子さ………』

『お前だって評議会のエルスマンの息子じゃないのか?』

皿のにんじんにフォークを突き刺して口に頬張る。

『………よく知ってるね……』

『……常識だろ………そんなこと』

にんじんの仕返しとばかりに、デザートについてきたオレンジをディアッカから奪い取る。

小さく呻き声を上げたディアッカは、声をひそめた。

 

『………何……探しにきたんだ……カガリ』

『………私はただの留学生だ!!!』

奪い取ったオレンジの皮を剥き、果実を口に放り込むカガリ。

 

『………ごめん……取り込み中?』

白い手がテーブルに置かれる。

 

 

.

 

 

 

『……カガリ・ヤマトさん…隊長が呼んでいるので指揮官室に案内したいのですが……』

柔らかい声が頭上から落ちる。

白い肌にさらさらと落ちる濃紺の髪が映えて……思わず見入ってしまう。

『……どうかしましたか?』

『え”………いや……クルーゼ隊長が…呼んでいるんですね?』

慌てて口の中のオレンジを水で流し込むカガリ。

 

『……彼との話を中断させてしまって申し訳ありませんが……』

『あっ!!!いいんだ!!!またなディアッカ!!!』

カガリはディアッカに手をふってから食器を持ち上げてカウンターに戻す。

『アスラン、片付けておきますよ』

、ありがとう』
柔らかい笑顔を作るアスラン。

確かに……女の子と間違えられそう………。

 

『隊長のところまで案内するよ………』

笑顔で振り向かれ、思わず胸がきゅんとなるカガリ。

ニコルをテーブルに残してアスランはカガリのエスコートを始めた。

 

 

.

 

 

 

『……君が誰と一緒にいても言う必要はないと感じるけど………』

案内しながらアスランはぽつぽつとつぶやきだす。

『楽しく留学生活したいと思うなら、なるべくニコルと一緒に居たほうがいいよ』

『……なんで?』

『あの2人は……語調が少しキツいから……君にはいい思い出だけ、作ってほしいしね』

柔らかいほほ笑みを絶やさない彼の横顔にどきどきする。

 

『………うん……そうだな』

思わず、考えもせずにアスランの言うことに相槌を打ってしまうカガリだった………。

 

 

.

 

 

『そうだ!!!アスラン!!!』
『え……なに?』

弾かれたように問う彼は……隠していた幼い表情を顕にする。

 

 

………かわいい……かも……

 

 

『お前、なんであの時……』

アスランは唇に人差し指をくっつける。

『カガリ………ここが隊長室』

『あ………』

アスランは目を細めて笑い顔を向けてから、扉をノックする。

 

『アスラン・ザラ、カガリ・ヤマトを連れてきました』

口上を唱える時には………
男の顔になっていた………

 

意志の強そうな締まった口元……

 

………スキになってもいいですか?

 

 

.

 

 

 

 

.

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【編集後記】

 

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【クルーゼ隊と過ごす一週間】というテーマで書きました。

 

 

当時投稿したときに、アデス艦長で大いに仲間内で盛り上がったのを記憶しています。

結局、1週間・・7日間ではなく9日間連載になってしまいますが・・・

 

 

どうぞ、お楽しみください。

 

20180325ねじ

 

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