2次小説

蠍座と乙女座の平衡定数02-思い込み-

 

 

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…………アスランが疲れてて、私に気の回らない日でよかった……と思う。

聞きたいコトも聞けなかったけど………昼間の惨事を話したら………何をするかわからない………

 

 

 

 

 

 

 

『あぁ………もぅ……』
あともう少しなのに………
ホルダーネックのドレスジッパーが上がらないのだ……。

 

ジッパーに生地の端が挟まってしまったみたいで………。

 

あぁ”………イライラする。

 

誰かを………ルナマリアを呼び出そうか?

 

そう思った時、ノックの音と共に扉が開いた。

 

 

『ルナマリアか?ちょうどよかった………』

振り向いた瞬間、ヤバイと感じた。

 

『………ルナの代わりに俺が呼びに来ちゃダメですか?』

 

 

『いっ……イヤ……そうじゃなくて……』

 

片手で服を落ちないように押さえながら、大きく手を振る。

 

『………じゃ、なんですか?』

 

『え……えっと……』

 

『待ってるんですよ、他の首長達………』

 

『わっ……私も早くいきたいんだが………』

 

『行きたいなら行きますよ』

 

シンは近づき、手を引っ張る。

 

『きゃっ!!!』

 

『あ……』

 

急に引っ張られたので、慣れないパンプスにつまづく。

思わず抱き留めてくれたシンの肩に手を置いてしまう……。

 

自分から抱きつくのは慣れていたけど………最近は特定のヒトにしか抱きついていなくて………。

やたらどきどきする。

 

『………あんたって……』

 

 

 

頭の上から降る声に意識してしまう。

『ひとりで服も着れないんですか?』

 

『……だって』

 

 

 

シンはカガリを抱きながら背中のジッパーを上げていった。

ドレスが身についた感覚がわかったので、シンから離れる。

 

執務机の上の髪飾りを取りに行く。

 

『首だけじゃなかったんですね……キスマーク』

 

『!!!』

 

『ここにも……ありましたよ』

 

きれいに閉まったジッパーの真上を撫で上げられる。

 

 

『…っぁ』

自然に出てしまった声に恥ずかしくなる。

 

 

『行きますよ……代表』

再度、出されたシンの手を取り、カガリは歩き始めた。

 

 

 

 

………生意気なじゃじゃ馬って印象が初めだったんだけどな………

次は口だけマシーン………

 

アレックスと名乗っていたアスランが、必死になって止めてたっけ?

 

当時から………外側では凛としてて、内側ではこんなにドジっこだったんだろうか?
ここまで表裏のあるヒトだと………確かにかわいくて………ハマる。

 

 

 

 

 

『カガリにちょっかいだすなよ』

 

『なんであんたの女なんかに!!!』

 

 

………あのヒトは………わかってたんだ………

 

 

 

 

引っ張られた耳の痛さすら媚薬の様に浸透していく甘い……痛み……

 

ルナマリアと言う彼女がいる前で堂々と行える公務という肩書き………

 

そして………スリル感

 

タイトロープを渡るようなこのドキドキ感………

 

 

シンの気持ちに折り返そうとする感覚はすでに消えていた………

 

 

 

 

 

 

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