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Wonderful midNight

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Contents

【Wonderful midNight】

 

 

 

 

 

 

 

 

【001Wonderful midNight】

 

 

見ることのない神様へ

 

 

この熱いものはなんですか?

 

僕は………彼女を………

 

 

 

『オイ!!!このセンチメンタルなセリフはなんだ!?』
『さて………ね』

『熱い………モノ………』

『………作るヒトのこと、お前達は考えているのか!?!?!?』

『なんでお前に思いやって飯を考えなきゃならん!!!!!!』

 

 

 

………夏だろうと4人集まれば、鍋だ!!!………

………くそ………イザークめ

 

.

【002Wonderful midNight】

 

突然渡された除隊届。

 

『認めない!!!』

 

執務机をおもいっきり派手に叩く。

 

届を出した本人に詰め寄り、軍服の胸ぐらを掴む。

 

『言え!!!本当の理由を!!!』

 

 

 

 

………キラとのあっちむいてほいの罰ゲーム………

【地球圏ダーツの旅】しなきゃいけないんだよな………

………話したらキラとラクスからミサイル飛ばされるだろうし………

 

う”~ん………
.

 

【003Wonderful midNight】

 

 

アスラン・ザラは、カガリに胸ぐらを捕まれても平静を保っていた。

 

 

………やっぱり………

 

……ベッド中での挨拶が……

 

 

最後……か……

 

 

 

 

『ぼくドラ●もんです』

『………似てないぞ、アスラン!!………財布の中から横取り二千円!!!』

 

………くそ………

財布の中身、タバコ買う金しか残ってないじゃないか………

………あれ?

今日から値上がり……か?

………ゲ………

タバコも買えないじゃん!!!

.

 

【004Wonderful midNight】

 

 

……起きて……』

 

触れては壊れてしまいそうな程に……優しく口付けを繰り返す。

 

小さな吐息と共に、ゆっくりと瞳を開けるカガリ。

 

黄金色の瞳に、自分が映るのがわかる。

 

途切れ途切れの夢うつつな声のカガリ。
次第に見開く瞳は大きく、皿のようになる。

 

 

 

 

………あ………ヅラ、ずれてた!?
.

【005Wonderful midNight】

 

朝の……幸福感から落とされたこの気持ち………。

 

 

分かって……朝から私を!!!

 

浮かび上がった涙がカガリの瞳から零れ………

 

『……許して……カガリ』

 

 

 

キラが………

『腹を割って話し合おう』

って、夜中の12時から部屋に居座りやがって………

 

なんで、旅行先までアイツは出没するんだよ!!!

.

 

【006Wonderful midNight】

 

 

怒鳴り付けた相手の指先で涙を拭われる。

 

今朝……私を隅々まで……酔わせた指先……。

 

まだ………痛みと倦怠感の残る身体………。

 

 

涙を拭うその行為も……カガリの感情を逆行するには充分な行動だった。
そして………深い後悔と苛立ち………

………こんなに毎日いるのに………

 

………なんで……私は………

 

 

アスランの気持ちに気付かなかったの?

 

 

 

坊やだからさ(キュピーン)

.

 

【007Wonderful midNight】

 

 

『浮かない顔ですな……准将』

 

『聞きましたか?キサカ一佐………』

 

与えられた執務室で……本日中に済ませたい仕事を着々と終わらせていく。

 

いくつか書類を抱えて入ってきたキサカ。

 

普段は運び込むことはないコーヒーの薫りと共に………

 

 

『急……ですな。
今……行われている会議も……』

 

『……あぁ……わかっている』

 

コーヒーを受け取り、上の空のまま………

 

 

 

………このコーヒーは………
ガイア印の砂漠の虎ブレンドじゃないか!!!?

この絶妙な酸味………
深いようで、実は軽い炒り………

まさに………
水戸黄門のオープニングテーマが相応しい!!!

 

.

 

【008Wonderful midNight】

 

 

コーヒーを一口すすり、顔をあげてキサカに微笑む。

 

優しい……強い意志を孕んだ瞳に……何も言えないキサカ。

 

その瞳の色は……彼に出会ってから何度となく見てきた色………。

 

オーブを……何回も守ってくれた色。

 

 

『ひとつだけ……教えていただけますか?』

 

顔に表情を出さないまま、キサカは尋ねる。

 

『……なんで……すか?』

 

動揺する訳でもない、変わらない声。

 

『やっぱり私が准将の影武者を!?
こんなに……スリーサイズ違うのに!?!?!?』

 

変わらぬ微笑みを讃えたまま……アスラン・ザラは………

 

『マクロスみたいにマイクロン技術、オーブにはない?』

『………あなた様に似せるには美容整形が必要になるのですが………』

.

 

【009Wonderful midNight】

 

 

『……すみません議長……』

 

自室に引いた特別回線で上司に報告するシン。

 

『いずれ……分かっていたことですし……』

 

豊かな………揺れるピンクの髪の中でにっこり微笑むクライン議長。

 

『どうせ……どっかで怪我したら『カガリ~~~(大泣)』って、戻ってきますわ』

 

『………』

 

『あ!!!どうせでしたら、もう一回、デスティニーで刺してきてもよろしくてよ?』
.

 

【010Wonderful midNight】

 

 

『私には……挨拶なしかと思ったわ』

 

モルゲンレーテへの出入口で……プライベートカーと共に待っていた人物に声をかけるエリカ・シモンズ。

 

『最後ですから……送らせて下さい』

 

翠の瞳を細めて笑いながら、助手席の扉を開く。

 

『専属のボーイとして雇うわよ、貴方さえよければ』

 

『………朝までのフルコース………高いですよ、俺』

 

『何を言っているのアスラン………』
………明け方、気絶しているのは貴方のほうよ………

 

.

 

【011Wonderful midNight】

 

 

『はい……お餞別……』

 

シモンズの自宅近くになり、渡されたメモリーチップ。

 

『………流石……ネットセキュリティ管理者……』

 

焦ることなく……アスランは呟く。

 

『二回だけ……セキュリティにひっかかったわよ……』

 

目は笑っているが、声は叱咤している。

 

『そのチップ経由なら……オーブのアラートはならないようにしてあるわ』
……プラントは……知らないわよ

 

『大事に……使わせていただきます』

 

澄んだ翠の瞳で、アスランはセキュリティチップを見つめる。

 

『それと……頼まれていたもの……似合うわね……アスラン』

 

楽しそうな声を出すシモンズに、アスランは釘を刺す。

 

『………趣味とは……捕らえないでくださいよ……』

 

『あら……いい趣味だと思うけど……私は、真似出来ないわ』

 

『………』

 

『ハロウィンだからってウサギの着ぐるみは着ないわ………そのカッコでアスラン、餅つきでもするの?』

 

.

 

【012Wonderful midNight】

 

 

………もう一度………話し合えば………

 

除隊を自分の権限で当日に下ろした。

 

アスランの希望通り………

 

だから、彼が戻る場所と言ったら、アスハ邸しかない。

 

アスランの業務の引き継ぐ人間もすぐに決めて仕事も引き継がせた。

 

寮の部屋の荷物なんて………アスランのことだし、もう詰めてあるに違いない。

 

 

 

『………また、テディベアのぬいぐるみとそのぬいぐるみの着替え………持っていくのかな?』
………キラと遊ぶのか?

………それともラクス?

 

 

私とは遊んでくれないんだよなぁ………(ぷち嫉妬)

.

 

【013Wonderful midNight】

 

 

思わず飛び出すカガリ。

 

 

『………のっ……く………?』

 

 

………アスランには………

 

鍵を………

 

渡してあるハズ………

 

 

 

 

 

『も………漏れるぅッ!!!』
トイレ行きたいから………開けてッ!!!

 

『…………
………玄関汚すなよ………

 

.

 

【014Wonderful midNight】

 

 

『何………って………あすら…』

 

『あいつはもうスペースポートだ!!!』

 

まるで………荷物のように振り回され、車に押し込まれる。

 

『あんた………アスランの何を見てたんだよ』

 

ベルトを締める間もなく、
アクセルを踏み込むシンの荒い運転に揺られながら、
カガリは顔を歪ませる。

 

『なに………って………』

 

 

 

……………身体……かな

………ソフトマッチョな魅了する身体………(萌)

.

【015Wonderful midNight】

 

 

『あのヒト………自分のコトは自分で処理しようとするじゃないですか………
今回も………ピアスホール開ける理由、しっかり話しましたか?
話してないんでしょ?』

 

前走車をどんどん抜かしていくシン。

 

『………話してくれなかった………だから………』

 

『自分もピアスホールを?』

 

『………うん』

 

 

素直に返事をするカガリは、その辺にいる恋する女の子で………

 

アスランがピアス増やす理由なんて………知れてるじゃないか。
また………くだらないことで喧嘩したんだ………
この間は………醤油ラーメンか、味噌ラーメンかで喧嘩してた………

 

………なんで、アスランのM度を知ろうとしないんだろう………
このヒトは………

 

 

.

 

【016Wonderful midNight】

 

 

冷静に考えれば………アスランの行動はわかったのかも知れない。

 

『俺だったら………
最後に好きなことしてから出掛けますけど………ね』

 

嫌味のように呟くシンに、彼の行動を重ねる。

 

『………』

 

 

昨晩、そして朝の行為………

 

全身に残る鈍痛………

 

 

………そういう………コト………?

 

私が………

 

 

アスランが………ロープと言うまでプロレス技をかけていてはいけなかったんだ………?

 

 

.

 

 

【017Wonderful midNight】

 

 

………(幸せだった……カガリ……気持ちよくて……)………

 

 

いたずらっ子のように輝かせた翠の瞳………

 

 

………(愛してる………今も………これからも………ずっと愛してる………)………

 

 

いつも言わない繰り返しの愛の告白………

 

 

………アスラン………
………毒キノコでも………食べたか?

 

.

 

【018Wonderful midNight】

 

 

完全に停車する前に、カガリは車の扉を開けて走りだす。

 

『困ります………お客様………駐車場に停めていただかないと………』

 

シンは鍵と四次元ポケットをボーイの手に握らせる。

 

 

 

 

『これで好きな大きさにしてくれ!!!』

………大きさじゃなく、車をどかせと言っているんだ!!!
このウサギ目野郎!!!

 

.

 

【019Wonderful midNight】

 

 

『………搭乗手続きをされました方………出発ロビーにお急ぎ下さい………』

 

アナウンスの言葉に身体を震わせて立ち止まるカガリ。

 

『………シン………』

 

………潤んだ瞳で見つめられても………俺だって………

 

『………ッ』

 

携帯電話を取出しダイヤルする。

 

『特務隊フェイズ所属シン・アスカ。
スペースポート管理官に繋いでくれ!!!』

 

 

………もう………ワガママ上司対策には………OH!!!ジンジ………だ………

 

 

.

 

【020Wonderful midNight】

 

 

『………忘れ物………か』

 

 

上りエスカレーターにまで届いたシンの怒鳴り声。

 

その傍らで、崩れていくカガリ。

 

久々に………必死に俺の名前………呼んでくれてた………

 

誰よりも意志の強い黄金色の瞳………

 

誰よりも涙腺の弱い黄金色の瞳………

 

誰よりもいとおしい黄金色の君………

 

 

………最近はいつも……
『おい!!!へたれ!!!』
………って呼ばれていたからな………

 

 

ドスの効いた声で………

 

.

 

【021Wonderful midNight】

 

 

俯くと………

 

胸元で赤い石が鈍く光る。

 

 

……(…これで、お前は……私をご主人様と呼ばなくてはならなくなった…)……

 

 

………部屋に置いてこれなかった。

 

ハウメアの呪い………かかってそうで………

 

.

 

【022Wonderful midNight】

 

 

『………はい』

 

泣き崩れたカガリをベンチに座らせ、落ち着くまで肩を叩く。

 

ズボンに突っ込んだ携帯電話が激しく揺れたのを感じ、俺はボタンを押す。

 

『すみません………手遅れでした。
………はい、了解しました………』

 

俺は一度、携帯電話を耳から離す。

 

『………代表……電話、出れる?』

 

『………でん……わ………?』

 

力なく、携帯電話を握りしめ、耳にあてるカガリ。

 

 

 

 

『………ふ…ふもっふ……』

 

………何語?

 

.

 

【023Wonderful midNight】

 

 

『カガリ………事情は知ってる……アスラ…』

 

『返してよ、アスランを返してよッ!!!キラもラクスも!!!なんで………』

 

『カガリ………』

 

電話口で泣き叫ぶ双子の姉………

 

キラは正面に立つラクスに哀しげに視線を送り、状況の程度を知らせる。

 

『今回に関しては僕たちは関わってないよ………カガリ』

 

『そ……んな………』

 

嗚咽の声が止まることなく聞こえる。

 

 

………冥衣を着たデュランダル議長と、ラウ・ル・クルーゼが………アスランの写真を見てヨダレ垂らしていた報告は受けてるけど………

 

.

 

【024Wonderful midNight】

 

 

『………好きなの………アスラッ……だけが……』

 

 

………何度………も……

 

何度も聞いてきた彼女の涙声………

 

僕は

 

それを止められるのは君だけだと

 

 

信じてきたのに………

 

 

胸が………どんどん痛くなる………

 

 

 

 

『………宇宙の声が呼んでいる………』

 

………………

 

………ついに小宇宙に目覚めたのですね!?

.

 

【2001Wonderful midNight】

 

 

『あ……アスラ…ぐっ……』

 

スペースポートに降り立ち、大きな声を上げた迎えの男の口を即座に塞ぐ。

 

地上では日付はとうに変わっていたが、プラントとの時差もあり、こちらではまだ夕刻を示していた。

 

地上からの出迎え客、プラント間の移動客もあり、スペースポートはディナータイムに向かっての賑わいをみせていた。

 

そんな中でも、よく知れた名前は、耳ざとく、誰の耳にもよく聞こえてしまう。

 

……その名は言うな…』

 

 

………俺の隠れファンが群がるだろ

『たいした自信だな……アスラン』

 

.

 

【2002Wonderful midNight】

 

 

『………どうしちゃったの?お前……』

 

新たな趣味?

 

フェブラリウスプラントに到着し、ディアッカは自分の私室にアスランを通すやいなや、質問する。

 

『………盗聴は?』

 

『心配ないよ……今朝、連絡受けた時に確認済み……』

 

肩をすくめて答える部屋主に、肩から息を吐くアスラン。

 

『……なんでまた偽名使って女装なんだよ………』

………そりゃ………カナーバ議長の時に厄介者扱いされ、オーブに亡命………

デュランダル議長の時に復隊、しかし戦況が過熱する中の逃亡………オーブ軍人となり、本物のラクス・クラインと共に戦争終結を導いた………アカデミー時代からの知り合い。

 

 

でも………さ………ここまでする必要………あるのか?

 

 

ベージュのワンピースに黒のジャケット………

 

胸元に赤い石のネックレスを下げて立つ彼は、本来の白い肌も手伝ってか、黙っていると女性そのもの。

 

本来の藍色の髪も………うまく濃い緑の色に隠れてわからない。

 

『………とりあえず』

 

 

 

…………抱いていい?アスラン?

 

 

.

 

【2003Wonderful midNight】

 

 

ディアッカはアスランの顔をまじまじと見つめる。

 

柔らかな表情を讃えたままの彼………いや彼女。

 

瞳の色も変わることなく、意思の堅そうな口元も………見慣れた彼だった。

 

自身のベッドにどっかりと腰を下ろし、立ったままのアスランをディアッカは見上げる。

 

降参だ………と言わんばかりに、両手を上げて頭を振るアクションをして、ディアッカは質問する。

 

 

『……要件は?』

 

『………その前に言いたいことがある』

 

腕組したアスランは待ってましたとばかりに回答する。

 

ディアッカは表情を一瞬強ばらせる。

 

『……それって……』

 

『お手上げ侍だろ………セリフが違う!!!』

 

『……お前のもか』

 

………ペルソナに毒されやがって………

 

.

 

【2004Wonderful midNight】

 

 

『あるか……な』

 

アスランから目を離すディアッカ。

 

呟く声に重たい空気を感じる。

 

『……え……』

 

予想外の言葉に、アスランはゆっくりと後退して、壁にもたれる。

 

 

コーディネーターは世代を繋ぐため、紡いでいくために遺伝子情報は全て管理されている。

 

婚姻統制も………遺伝子情報から三世代目を育てる為、確率のより高い遺伝子を持つ人間同士をコンピューターに割り振らせた。

 

 

たまたま………俺は………ラクスと………。

 

 

もしや………あれは………

 

 

あみだくじ?

.

 

【2005Wonderful midNight】

 

 

復隊………

 

 

デュランダル議長から直接渡されたフェイズの徽章………

 

 

手にしたすぐ後、俺は手続きを………何枚も書類にサインを繰り返した。

 

 

戦争のどさくさに紛れて、軍から退いた俺は、何故か能力検査まで受けさせられていた。

 

身体検査は………印象に残る程のことはなく、よくある検査内容だった………。

 

 

『……したけど……それが問題あるのか?』

 

記憶を蘇らせながら、俺はディアッカに問う。

 

『血液パウチ一個分とられただろ?』

 

『あぁ………400mlは……』

 

『………今、実験中なんだよ』

 

溜め息まじりに言葉を吐き出される。

 

『何が?』

 

嫌な予感が走る。

 

 

『コピーロボット兵器化計画………』

 

頭を掻き出すディアッカ。

 

数滴の血を垂らすと、その血の持ち主の能力を宿すロボットを開発したと言う。

 

『………カガリが危険だ!!!』
ヤリ殺される(爆)

 

.

 

【2006Wonderful midNight】

 

 

『……そんな……ばかな……』

 

『本当だよ……幸い、丸々消却されていたのはお前のだけだったから……』

 

『………』

 

 

頭が真っ白になる。

 

科学が全てと信じていた父上………もちろん、俺のも、母上のも保管していたに違いないのだが………

 

だからって………俺が………

 

なんでバーチャルアイドル候補生に!?

 

.

 

【2007Wonderful midNight】

 

 

『……DNA……遺伝子情報がはっきり判ればいい……』

 

 

俺は暫く考えた後、ディアッカに告げた。

 

 

外には地上で見るよりもはるかに大きな月が出ていて………

 

 

月の表面が細かく見えて気持ち悪かった。

 

 

 

 

『…………アスラン』

 

顔を上げたディアッカの視線を感じ、俺はそれを受ける。

 

『………そんなにガンミしても』

 

月にうさぎがいないくらいわかっているだろ!!!
窓にお前の顔跡が………

 

………もしや、お前、ガラス越しのキス狙いか!?

.

 

【2008Wonderful midNight】

 

 

『………お前……なんかした?恨まれるとか……』

 

ディアッカは数字入力してエンターを押す。

 

しかし、画面に出るのはエラー表示のみ。

 

直ぐ様別の画面を開き、俺のファミリーネームを入力する。

 

『………あぁ………ディアッカ………俺、カナーバ前議長に名前変えさせられたんだ………』

 

『なんだよ……早く言えよ……で、入力するから言えよ』

 

『あ……』

『………あ?』

………アルプス一万尺小槍の上で………

 

『………最後まで歌えよ、アスラン』

 

 

.

【2009Wonderful midNight】

 

 

『アスラン……お前……とんでもない奴に好かれてるんだな………』

………心当たり……あるか?

 

大きく溜め息をつきながら、ディアッカは事務椅子の背もたれに身体を預ける。

 

『……あれば……楽だけど………』

口ではそう言いつつ、ある程度………予想はついていた。

 

『護衛……欲しいなら連絡しておくけど………』

 

『………何を護衛するんだ、何を……』

 

俺は重い口調でディアッカに答える。

 

ギシっと言う椅子の音と共に、起き上がったディアッカのは、俺の中に遠慮なく深々と突き刺さり、そして彼は、俺の顔をマジマジと見つめる。

 

『………俺のが入っているココ』

 

『既にお前が喰ってるじゃ……ぁん!!!』

 

 

俺は激しくあえいだ。

 

.

 

【2010Wonderful midNight】

 

 

『……いつからだ……』

 

 

………ディアッカって………

 

こんなに感情的だったっけ?

 

 

俺は目の前に迫った彼の顔を見て、目を丸くする。

 

両肩を捕まれ、ふいに揺すられた身体。

 

突然のことに、身体の力は抜けていたから、彼の力のままに身体が揺れる。

 

濃い緑の髪が………瞳の端で宙に舞った。

 

 

『ちょっといいか……ディアッカ………』

 

『!!!なんだよ』

 

『じっとしてくれ……』

 

『!!!』

 

真剣なディアッカの表情に俺は投げ遣りになりつつも正直に話した。

 

次第に力のこもる肩に置かれた彼の手に、俺は自分の手を重ね、安心させるように振る舞う。

 

『猫目メイクの完成だ………』

………似合うな、ディアッカ………

 

.

【2011Wonderful midNight】

 

諭すように………俺は話し続ける。

 

 

俺の………俺の思い違いでなければ………俺でしか解決出来ない問題なのだから………

 

 

……にも?』

 

 

彼こそ………こんな厄介なことに足を踏み込んでほしくない。

 

本当はディアッカ………君にだって話したくはなかったんだ………

 

 

………君を利用したくて………

 

 

『言わないでくれ』

 

顔を歪めて………真剣に訴えるディアッカ。

 

俺は………誰も巻き込みたくないんだ………

 

『な……もし!!!』

 

『万が一、俺が女体化した時の手筈は、備えてある。
問題……ないさ……』

『問題大有りじゃないか!!!』

プラント中の男がお前を狙って!!!

 

.

【2012Wonderful midNight】

 

 

君を………

 

 

君を危険にさらさない為にも、俺は自分で動かなくてはいけなくて………

 

気付いてしまったんだ………俺

 

今、全てを捨てて動かなければ間に合わないことに………

 

そうすれば、守れる………ハズ

 

そう考えてしまうのは………甘えかもしれないけど………

 

 

………妖艶な笑みを浮かべてワインの空き瓶を抱く父上………

 

………ゼンマイ仕掛の猿のおもちゃのように、手を叩き続けて喜ぶ母上………

 

 

俺には………あの時の狂った情景の続きにしか………

 

 

思えないんだ!!!

 

.

 

【2013Wonderful midNight】

 

 

『誰だ!!!』

 

暗い室内で、唯一光を放っていたPCモニターの前で、俺は肩に置かれたディアッカの手を払わずにいた。

 

『やべ………』

 

両手を肩に置いたままの状態のディアッカは丸腰のまま………だからか、思わず言葉がぽろりと零れた。

 

サーチライトが俺達を照らし、身体を動かすに動かせない俺達は、光の中で瞳を凝らす。

 

『ここに入るには………ディアッカ……か』

 

顔を照らしていたライトが外され、床に光り玉を作る。

 

元の暗さに瞳が順応していくと共に、ライトを掲げた人間の正体を把握する。

 

 

『………クルーゼ隊長………』

 

………足………

ありますか?

 

.

 

【2014Wonderful midNight】

 

 

『………ディアッカ』

 

軽いため息と共に呟くエルスマン議員は息子に諭した。

 

『………こんなところで女性を抱くのか………お前は………』

 

『え”……』

 

『………』

 

言葉を発してないアスランは………確かに濃い緑の長い髪の女性で………

 

『………』

 

腐った表情を浮かべながら、ディアッカはアスランの肩から手を下ろした。

 

『………いいから早くこの部屋から出なさい………そちらのご婦人も………
警備員も呼んでないから………手の中のものをしまいなさい』

 

『………手?』

 

ディアッカはアスランの顔を見て………視線を腹部に移動させる。

 

アスランはカーディガンの裾に左手を隠していた。

 

 

刺激的な大人の玩具と共に………

 

 

.

 

【2015Wonderful midNight】

 

 

『身体に不調はないかい?アスラン』

 

エルスマン邸の応接に通される。

 

ディアッカはコーヒーを自ら入れ、テーブルに三つ並べた。

 

自分がお腹減ったからだろう………ビスケットも調達してくる。

 

アカデミー時代の………夜中のクラブ活動が頭を掠め、俺は張り詰めた緊張感から少し解放された。

 

だされたコーヒーを一口すすり、俺は尋ねる。

 

『………どういうことですか?エルスマンさん』

 

『いや………何もないなら………』

 

口籠もるエルスマンに、ディアッカは怒鳴る。

 

『はっきり言えよ、親父!!!
コーヒーロシアンルーレット?!
親父が当たりだろ?!』

 

 

.

 

【2016Wonderful midNight】

 

 

『………ディアッカ………』

 

戦友の思いもよらぬ勢いのある話し方に、アスランは思わず名を呼んでしまう。

 

 

………俺には………何か隠しているようには感じなかった………

 

親子だから………微妙な空気がわかるのか………

 

 

………俺には………もう………いない家族………

 

 

眉をひそめた俺は………父上が嘘をつく時を思い出し、少し、胸が傷んだ………

 

 

………(父上………また、鼻の穴が当社比二倍です!!!)………

 

 

.

 

【2017Wonderful midNight】

 

 

『親父、結論はなんだ?!』

 

ディアッカの頭の中にも………もちろん、当の本人であるアスランの中にも浮かぶ疑問………

 

何故………アスラン・ザラの遺伝子情報が………消される………?

 

何かに使われているの………か………?

 

 

『………アスラン型のダッチワイフなら………俺もほしいぞ』

 

 

『!!!ディアッカ!!!』

 

『実は………私も』
『オヤジもか!!!』

 

.

 

【2018Wonderful midNight】

 

 

『今更なんだよ、それ………』

 

気の抜けたディアッカの声。

 

 

………それだけ………?

 

確かに、俺も………今更……それだけの為に、自分の情報が消されるとは………思えない。

 

『第二世代に増えてきているんだ………戦争の影になっててわからなかったんだよ、ヒトが死にすぎてな………』

 

 

………確かに誰の口からも遺伝子異常のことは出てきてない。

 

ラクスも………多少、耳に入っていれば気にして調査するはずだ。

 

『知っているのは………』

 

『………私だけだ………』

 

ため息と共に吐き出されるエルスマンの言葉。

 

『………親父………』

 

『………なんだ』

 

『………それ、単なる妄想だろ???』

 

.

 

 

 

【2019Wonderful midNight】

 

 

『コーディネーターを希望するのに………当時は凡そ二つの理由に分けられていてな………』

 

古書を解きほぐすように………ゆっくりと言葉を紡ぎだすエルスマン。

 

アスランは持っていたコーヒーマグをセンターテーブルにそっと置く。

 

普段なら………足を広げて膝の上に肘を置き、指を絡めているのだが………今はまだスカートをはいたまま………

 

この姿じゃ………楽な姿勢は出来ないなぁ………と考えつつ、アスランは………

 

『………そのカッコ、どうにかならないか?』

 

エルスマンは顔を上げる。

 

『………いくらスパッツを履いているからって………スカート脱いでいいとは私は思わん!!!』

 

 

.

 

【2020Wonderful midNight】

 

 

………君の遺伝子情報の80%近くは………レノアの家系のものだ………

 

彼女の家系を後世に残す為………パトリックは自分の血筋を残すことをあまりしなかった

 

 

『隔世遺伝………短命の兆し………』

 

 

………そんな予兆なんて………

 

今でもない………けど………

 

………俺は………コーディネーターの………

 

 

………失敗作………?

 

 

コーディネーターとして………覚醒は………した………けど

 

 

『ディアッカ………』
………俺、ホルマリン漬けにされちゃうわけ?

 

『ダビデ像のポーズがいいな………』
………小便小僧はちょっと……な

 

 

.

 

【2021Wonderful midNight】

 

 

『パトリックは………だから君を特務隊フェイズにした。
自分の手の届くところにおいて置きたかったんだろう………新薬を開発させるまで………な』

 

知らず知らずのうちに俺は組んでいた足を解いて、膝の上に肘を置いていた。

 

背中を丸め………右手で額を押さえている。

 

指先に………髪が絡んでいる。

 

 

頭に駆け巡る………どす黒い思い………

 

 

途方も無く………深い深いプルシアンブルー………

 

 

それらを押さえようと、俺は顔を上げた。

 

『エルスマンさん………その新薬、女体化じゃないですよね?』

 

 

.

 

【2022Wonderful midNight】

 

 

戻らねば………自分の目的に戻らねば………

 

自分の気持ちを悟られないようにするのに必死で………

 

思いの外、声が強くなってしまった。

 

 

ディアッカの………名前を呼ぶ声に気付き、我に返ってトーンを下げる。

 

『父の………資料がまだ公開されない今、そして、私が閲覧権を持てない実情、貴方だけの記憶が頼りなんです!!!
エルスマンさん!!!』

 

『?アスラン?』

 

焦る表情が伝わったのか………エルスマンの目元が厳しくなる。

 

『………さっき確認してきたんです。
その………』

 

 

………俺とラクスの合成写真がばらまかれていることを………

 

 

『………また………か』

 

『親父………』
………なんか嬉しそうだな………

 

.

 

【2023Wonderful midNight】

 

 

『捕まりませんでした』

 

『………そうか』

 

シンの携帯に、プラントの管制官から入った報告にも

 

………アスラン・ザラらしきヒトはいなかった………

 

と、連絡がきた。

 

 

助手席で膝を抱えて丸くなっているアスハ代表。

 

触れていいのか………ためらってしまうのは………

 

 

身分の違い?

 

それとも………

 

『………いつまでヨガのポーズとられているのですか?代表?』

 

.

 

【2024Wonderful midNight】

 

 

俺は確かにあのヒトを尊敬している。

 

 

一時期………負かしたとも思った。

 

彼を………グフごと沈めた時

 

………憧れと失望も共に手放した………

 

 

でも………

 

 

………再び聞いた声に………

 

 

砂糖菓子が割れていくような胸の感覚と………

 

 

………荒れた大地を隠していく………

 

………音もなく降り積もる粉雪のような

 

 

………これって………恋!?

 

.

 

【2025Wonderful midNight】

 

 

『………わかり………ましたから………』

 

腕の中に囲い込み、彼女を落ち着かせたくてキツく抱き締める。

 

黄金色の髪を指先に絡ませながら、頭を軽く叩く。

 

 

車内の天井に、何度も車のヘッドライトが通り過ぎて行き………。

 

見えなかった月が………車内に光を落とす時間を迎えだしていた。

 

 

しゃくり上げる声が止まり、俺は腕の力を緩める。

 

『懐かしいでしょ?シャクティパッド?』
(とある新興宗教ネタ(爆))

.

 

【2027Wonderful midNight】

 

 

俺の制服は………すっかり彼女の涙を吸い取り、胸の辺りをぐっしょりと冷やしていた。

 

僅かに離れた彼女は、ゆっくりと頷き、瞳をゆっくりと開く。

 

涙に濡れた………カガリの視線は………

 

 

眩しくて………

 

 

俺の何かを………溶かしていった………

 

 

『ぁぁ………』

 

彼女の背中に回していた手を、彼女の頬にあて、俺は親指で唇をなぞる。

 

人形のように動かないカガリを引き寄せ………俺は、彼女の耳に自分の唇を沿わせ………

 

 

 

………お前はもう………死んでいる………

 

 

!!!ケンシロウ!!!
.

 

【2028Wonderful midNight】

 

 

ゆっくり………壊れ物を扱うように………何度も重ね、舌でやわらかな唇をなぞる。

 

抵抗を示さないカガリに、俺は耳元でそっと呟く。

 

 

『………嫌なコト………忘れさせて………あげたいんだ』

 

驚き、小さく反応するカガリに、俺は再び囁く。

 

『俺が………忘れさせてあげる』

 

 

再び彼女の唇に引き寄せられるように………口付けて………

 

 

『!!!な!!!何!!?』

 

『………キミの好きなハバネロチップスだよ』

.

 

【2029Wonderful midNight】

 

私は………何を………

 

 

しているんだろう………

 

 

 

シンの動きに任せて、わずかな唇と唇の間から呼吸を重ねる。

 

また………アスランに………

 

………置いていかれた

 

私と同じ人間なのに………

 

毎日微笑んで、挨拶して、抱き合って………

 

それなのに………

 

時間をかけても………私たちは………なんで

 

………すれ違うのだろう

 

 

………(カガリが………リニア………だから、反発しちゃうんでしょ………)………

 

アスランが………レール?

 

 

.

 

【2030Wonderful midNight】

 

………私

 

湯船の中で膝を抱えるカガリ。

 

忘れなきゃ………いけない………

 

………なんで

 

波打つ中で、私は男の名前を呟いた。

 

伝わる………彼の様相。

 

 

でも………それは………

 

 

アスランよりも………

 

 

シン………小さい(爆)
.

 

【2031Wonderful midNight】

 

 

思わず恥ずかしくなって顔を両手で覆う。

 

『………初めてじゃないんでしょ?
こんなになること………』

 

息を吹き掛けられるように言われると、再び、イナズマが軽く走り抜けていく。

 

 

『カガリのここ………集中豪雨が来てるみたい』

し………シン………

これ以上、入道雲湧かせないで!!!

.

 

 

 

 

 

 

 

.

 

 

【編集後記】

 

main(サイト内分類目次っぽいもの) こちらはガンヲタnejiがお届けする簡単節約とヲタク生活をすすめるサイトとなります。 メインで更新を行うページは呼吸するよ...

 

これは【Velocity Night】のパロディになります。

深夜ラジオ帯のmidnight rockcityからネームとってWonderful midNightにしたんじゃないかな?
相変わらずネーミングセンスが乙って感じです。

 

 

そして、途中までしかかき上げていません。

確か、本編に追いついたからじゃないかな?

 

 

 

20180321ねじ

 

 

 




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